次の世代が幸せになれる世界をつくる。 —— 株式会社ZEALS 高橋賢
キャリアのスタートはコックだという高橋。コックからスタートし、大手通信会社の情報システム担当、コンサルティングファームなどを経験し、現在はVPとして株式会社ZEALSのIT部門を掌握する彼の働く「原動力」とはなにか? 急成長を遂げるスタートアップ企業の先頭を走る高橋の流儀にフォーカス。
最初のキャリアはコックからスタート
−−簡単に自己紹介をお願い出来ますか?
株式会社ZEALSでコーポレートストラテジー部でVPをしております高橋憲と申します。僕は情シスはもちろんのこと、コーポレートストラテジー、経営企画、それから社内の基幹システムの運用など管轄しています。
−−ZEALSはもう長いんですか?
2021年の1月の入社なので、そろそろ3年が経ちます。正直入社した当初はシステム化もままならず、どちらかというとスプレッドシートで情報を管理していて、それぞれの部門が独自にデータを持っているので、データが結合できないなというような、よくある問題がかなり多発していました。受注から最終的な請求会計までのプロセスをきちんとシステム化していかないといけないということで、社内SEチームを作って、基幹システムとして、営業のプロセス、請求のプロセスを一からヒアリングをかけて、あまりプロセス的にうまくいってないところはBPRもかけながら、基幹をつくっていきました。で、この基幹が出来上がってちょうど1年ぐらい経つんですけど、ここからさらに人事システム系と繋げてERP化みたいなところまでをやっていきたいと思ってます。そうすることによって、データで分析をかけたり、データで会社の状況が見える、よりタイムリーに経営の状況が判断できるようになるので、いまはそこを頑張っているところです。
--まさに情報基盤というか、経営基盤をつくられている、ということだと思うのですが、以外にも高橋さんはキャリアの最初のスタートはコックだと聞いたのですが?
そうなんです。僕は実は高校を卒業した後、コックを3年ぐらいしていまして。で、環境がすごくキツかったというか、ハードワークで体調を壊してしまって、そこから派遣会社に登録して派遣先の大手通信会社で正社員雇用されて情報システムや経営企画に携わり始めました。通信会社の後は、外資系のコンサルティングファームで働いて、なんでしょう、結構変わったキャリアかもしれません笑
とりあえず「やってみる、つくってみる」の精神が大事
−−コックから現在のようなお仕事への転身は簡単じゃない気がしますが、実際、どうだったんでしょうか?
大変だったことは沢山あります。コックから通信会社への転職なので、最初は法人営業やカスタマーサクセスのような仕事をしていました。で、いつだったか、取扱い商材のなかにAPIに関する商材が出てきて、それを扱うようになってかなりITや情報資産周りのことの知識が馬力がつきました。当時はまだAPIといった無形商材に関する知識がお客様にもあまりなくて、興味はあるけれどもよくわからないみたいな感じだったんですけど、そうすると売るためには一旦、形にしないと売れなくて笑 だから自分でデモを組んで、要するにプログラミングですよね、プログラミングやシステムの仕組みみたいなものをかなり勉強して、実際に手を動かしてつくって、それがある意味、今の仕事の原点ですね。
−−営業マンでそこまでやるひとも珍しい気がします。
そうですね、でも面白かったんだと思います。あの、とりあえずやってみる、つくってみる、みたいな精神はすごく大事だと思ってまして、プログラミングとかわりと知らない人は難しいものってイメージをされてますけど、例えば、プログラミングって0から全てコーディングしている人はほぼいないんです。当然、今はインターネットで調べれば、こういうプログラムを組みたい場合にはどうすればいいかやり方たコードまで載っている場合もありますよね。簡単なものでいいから何か一つ直感で作ってみたり、やってみる、そうすると、難しく見えてたことが簡単に見えることもあるし、やっぱり難しいこともあるんですけど、全体像や世の中の仕組みが見えてきますよね。
−−いま高橋さんのように異業種から転身されたい方がいたらとても励みになりそうです
そうですね、本当に簡単なことでいいからなにかトライしてみると、人生が大きく変わると思います。
極論、ひとを幸せにする仕事をしたい
−−そんな高橋さんはいまどのような想いで日々の仕事に携わってらっしゃるのですか?
ZEALSは入社するときに全員、入社時のメッセージとかビジョンを黒板に書くっていう文化がありまして、僕が入社した時に書いたメッセージというのが、「Make ZelasCreative.Make Zeals Happy.」という言葉でして。クリエイティブっていうのは、さっきお話したようなとりあえずやってみよう、つくってみよう、というニュアンスもあるんですが、今はハッピーっていう部分をかなり意識して仕事をしているかもしれません。
−−もうすこし詳しく教えていただけますか?
ぼくがキャリアをコックからスタートしたのは、もともと料理が好きだったっていうのはあるんですけど、人間って三大欲求があるじゃないですか、で、全くの初対面でこの三大欲求を満たしてあげられるのって料理だけなんですよ。これってすごいって子供ながらに思って、極論、僕は何かひとを喜ばせたい、ひとを幸せにしたい、そうすることが、自分の喜びであり、幸せみたいな部分が強くあるんだと思います。
−−なるほど。会社のITインフラを整えたり、経営企画に携わることもそこに繋がると?
情シスという部門に詳しくないひとから見るとパソコンを配ったり、システムの準備をしてるひとってイメージがあるんだと思うんですけど、やはり根本にあるのは、ひとがより快適に働ける環境をつくるってことですよね。IT基盤や大規模なシステム導入も、もちろん経営的な意思決定もありますけど、ベースとして、会社の環境をより良くしたいから導入するわけで、システムありき、というより、そこで働くひとありきで意思決定が行われると思っています。だからひとの働く環境の喜びとか幸せに直結しないシステムは、どんなに素晴らしいシステムでも導入しないですよね。
−−そう言われるとかなり腑に落ちます。
ちょっと話が変わるかもしれませんが、世の中的に何でもかんでもデジタル化していくことがヨシとされる風潮ってありますよね。DXって言葉とか。そこはもちろん大事なんだけど、なぜDX化が必要なのか、最終的にそれは私達の世界を幸せに出来るのか、みたいな前提をしっかり考えなければうまくいかないと思います。
次の世代にバトンを。
−−色々とお話をお伺いしましたが、最後にいま高橋さんが仕事で一番やりたいことを聞かせて頂けますか?
そうですね。将来、何をやりたいのかを結構しっかり棚卸しした時期がありまして、例えば50になったときに何を成し遂げていたいのか、例えば多くの起業家の方とかっていうのは、一人の力でより大きな影響を及ぼしたいっていう夢の方が多いと思いますが、僕はどちらかというと、あの人がいたから今の自分があるみたいな、自分に関わる範囲でしかないんですけど、自分に関わった人が幸せになれる、より飛躍できるみたいなことをやっていきたいなと思います。特にZEALSの社員はまだ年齢的にもかなり若い人が多くいますし、これからますます伸びていくだろう産業を支えていく若い子たちが、より活躍できる環境をつくって、より飛躍できる状態っていうのを作っていきたい、そして彼らがよりハッピーになるようにする仕組みをつくりたい、それが一番成し遂げたいことだと思います。